石川ヨガ研究所

大病乗り越え尽きぬ情熱 宮良一枝講師

以下「週刊ほーむぷらざ」彩職賢美<1298>に掲載されました。日本総合ヨガ協会正指導師の宮良一枝講師の体験談です。

ヨガ教室では、「もっと体を内側に」「普段の不摂生が体に出てるよ」などと宮良さんの力強い声が響く。開脚やポーズを取りながら、強い口調で生徒に語りかける。 「生徒に対し良いことダメなことははっきり口にします。厳しいと思われますが、中途半端な表現だと、かえって、伝わりづらい」ときっぱり。 「私が指導するのは生活ヨガ。感謝の気持ちを大切に、いつでも笑える心を持つことを意識するよう教えている」。生徒には健康な体を目指すのはもちろん、食事や呼吸、精神統一などをアドバイスしている。宮良さんの指導するヨガは、戦後日本におけるヨガの草分け的指導者・沖正弘氏が提唱した沖ヨガが基になっている。 「最初は暗い表情をしていた人が笑顔が増え、いい表情になっていくのを見るとうれしい」と宮良さん。生徒からは「マイナス思考が、プラス思考に変わった」、「厳しい言葉も私たちを思ってのことと思えばありがたい」との声も上がる。調理専門学校で学んだ経験のある宮良さんは、教室後に「食べ過ぎない食事法」や「デザートを減らし玄米中心にする」など、生徒に食生活の指導も行っている。 宮良さんは生徒たちに、ヨガを通して「自分はどう生きるか」を考えてほしいと思っている。「たとえ自分の体にどんなことが起こっても、できることがある。そこを伝えたい」。

そんな思いに至ったのは、がん宣告から手術、リハビリを経てヨガ復帰を果たした自らの経験があるからだ。 ヨガとの出合いは、がんと宣告された30代のころ。頭痛があり体調が優れない日が続いたため検査に行くと「初期の子宮頸がんと言われた」。頭の中が真っ白になり傷心しながらも、周りに心配させたくないと、家族にさえだまっていた。 そんな中、近所の人にヨガに誘われ、重い腰を上げた。「通った教室ではヨガだけでなく、病気に向き合うときの考え方も指導してくれた。そのことに衝撃を受けた」と振り返る。 病気を患ったら、普通は病気を「悪」と捉え薬に頼る。しかし、そのヨガ教室では「病は教え」と捉えた。つまり病が体に現れるのは、姿勢のゆがみや体の使い方、食事などに異常があるという「自然の教え」と諭された。 宮良さんはそれから、生活する中で無理や無駄、無用と思えるものを除く努力が大事と考えるようになった。
その後は「自分の体は自分でケアする」とヨガに没頭した。続けるうちに病気のこともすっかり忘れていた。精神的にも安定し、改めて検査すると「がんは消えていた」という。

さらにヨガの知識を広げようと、沖ヨガを継承する、石川ヨガ研究所の石川博昭氏の下で指導を受け、講師の資格を取得した。 順調に思えたが2年前、新たに大腸がんが見つかり手術。1カ月の入院後、ヨガへ復帰を果たしたがその翌年、肝臓がんが見つかり再度手術を受けた。しかし宮良さんは「どんな状況でも、甘えは厳禁」と、入院中も積極的にリハビリを行い、家族の食事にも気を配った。病院の売店で買った弁当を家族に手渡していたこともあったそう。 そんな入院生活を終えた宮良さん。「退院したその日にヨガの指導をしていた」と笑顔。 「これからもずっとヨガを続け、指導していきたい。120歳まで現役が目標!」と胸を張った。
宮良さんのヨガ教室は那覇市と南風原町の5会場で開催している(体験もあり)。

ヨガ合宿で交流も
宮良さんのヨガ教室の生徒を中心に希望者を募り県内や離島で合宿を行っている。地域の人たちとの交流を図りながら一緒にヨガで心地よい汗を流しているという。 今年80歳とは思えない背筋がピンと伸びた宮良さんの体形は、合宿に参加する人たちの憧れの的になっている。 「ヨガはもちろん、みんなで食事も楽しみます。寝食を共にすることで、仕事やプライベートのことなど、情報交換の場にもなっている」。 食事は宮良さんが、栄養のバランスを考えながら作っているそう。


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